FXポジションの翌週持越しは危険
FXは株と違い、基本的に24時間トレードできるのですが、それでも土曜日と日曜日は相場が休みとなります。
もう少し正確に言うと、土曜日早朝から月曜日早朝までトレードできません。
もし、この48時間に悪いニュースがあると、日本より早くオープンするオセアニア市場で大きく売り込まれ、日本のFX会社の場合、朝7時までトレードできずに含み損が膨らみます。
大きなポジションを持っている場合は大損となり、7時になった途端にロスカットです。
FXでは、土曜日の終値ではなく、月曜日のオープン時の始値で強制決済されることを理解しておいてください。
リーマンショック並みの悪い出来事だと、口座のお金では足りず、さらに借金を払うように入金しなければならない状況になりかねません。
この週末の危険性は、悪いニュース・悪い出来事によることがほとんどなので、買っている場合に要注意です。
実際にあった週末持越しでのFX大損体験
2009年10月30日(金)、そこそこ獲れていたのですが、結局、最後の最後でほとんど回収されてしまい、31日(土)にドル円90枚を買いました。
1日分の利益を1回のトレードで回収されてしまい、冷静な判断ができなかったんですね。
その時はスプレッド規制もなかったので、かなりハイレバのトレードになっていました。
決済しようか迷った末に、「月曜日はそんなに下げていないだろう」と考え、終値は数万円プラスで翌週まで持ち越すことにしました。
すると、週末にアメリカの大手ノンバンク『CIT』が破綻しました。
ノンバンクとは、銀行とは違い預金業務は行わず、貸付けのみを行う金融機関のことを言います。
2009年11月2日(月)、朝6時30分ごろ起きてチャートを確認すると、少し下げた状態で、決済したくてもできない状態に。
そして、日本のFX会社がトレードできる朝7時ちょっと前に50pips下げて含み損が膨らみ、オープンと同時に損切りしてマイナス35万円でした。
その後、損失を少しでも獲り返そうと思い、戻り売りしたら反転上昇してマイナス15万円です。
往復ビンタで、合計マイナス50万円という痛い経験をしました。
最初の負けで冷静さを失って、少しでも回収しようとすればするほど負けるというよくある負けパターンです。
結局、『CIT』の時は往って来い状態で、最初のポジションをキープしていれば大きく勝てたのに、大きくポジションを持ち過ぎたために我慢しきれなくなって、それが往復ビンタにつながりました。
後で調べたところ、アメリカで悪いニュースや出来事は、パニックになりにくい相場が休みの日に発表されることが多いということで、それから土日は気を付けています。
いつかリーマンショック並みのネガティブな出来事が起きれば、月曜日早朝に地獄を経験するので、ポジションの翌週持越しは避けましょう。
もし、持ち越す場合は、余裕のある枚数で持ち越してください。
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